研究所について

学習院女子大学
学長 大桃 敏行

学習院女子大学は、世界で活躍できる人材の育成を掲げた国際文化交流学部を有しますが、そのコンセプトは当時極めて先進的なものでした。そしてグローバル人材の育成が日本における国家的な課題として広く認識されるようになった現在、本学の理念はより時代に適合したものになっています。

そうした本学は、2013年に国際学研究所(GIIS:Gakushuin Women’s College Institute ofInternational Studies)を設立しました。近年の日本を取り巻く国際情勢の変化と本学の学問的な指向を考えた場合、本学における国際学研究所の設立もまた、極めて時宜を得たものであると言えます。

本研究所は、大きく分けて3つのセクターから成っています。一つはいわゆる国際関係です。政治、経済、安全保障、司法、環境、世論形成など、様々なアプローチから、これまで見てきたような多極化、複雑化する国際関係を分析します。

もう一つの分野はアジア太平洋地域研究です。経済の成長センターとして注目を集める一方で、だからこそ安全保障も含めて様々な問題が生じているこの地域が、研究の対象として魅力的なことはいうまでもないばかりか、その地域に基盤をおく本学にとって、この地域で研究成果を上げ、それによる貢献を考えるのは当然のことでしょう。実際にこの分野の研究成果はすでに蓄積されつつあります。

残る一つが比較文化の視点からの研究です。近年、国際社会を見る視点として文化の側面が欠かせません。国際文化交流学部である本学がその特色を発揮すべき分野であると言えるでしょう。

本学は政治、経済、国際関係、日本文化、外国文化などの幅広い分野にわたる人材を擁しています。さらに学外の有能な人材の協力も求めつつ研究を推進することによって、本研究所は多極化・複雑化する国際社会への羅針盤として貢献できるものと確信します。

設立目的

学習院女子大学国際学研究所(GIIS: Gakushuin Women’s College Institute of International Studies)は、

(1)国際文化交流研究、
(2)国際問題研究、
(3)比較文化研究、
(4)アジア太平洋研究、
(5)並びに外国における日本研究支援

を推進し、もって本学の教育理念の一層の充実に資することを目的とし、2013年4月1日に正式に発足しました。
これらの設立目的を達成するため、様々な学術研究活動を積極的に展開してまいります。

主要活動

(1)学術上の研究及び調査並びにその成果の発表
(2)文献・資料の収集及び出版・公開
(3)研究会、講演会、シンポジウムなどの開催
(4)その他、上記の設立目的達成のために必要とする事業

研究所員

金野 純  (所長/国際コミュニケーション学科教授/中国を中心とする東アジア地域研究)
中島 崇文 (副所長/国際コミュニケーション学科教授/中・東欧を中心とするヨーロッパ研究)
木村 直恵(研究員/日本近代史・文化史)
今橋 理子 (研究員/日本文化学科教授/日本美術史・比較日本文化論)
岩淵 令治 (研究員/日本文化学科教授/日本近世史)
工藤 雄一朗(研究員/先史学、植物考古学、環境考古学、年代学、漆文化史)
時安 邦治 (研究員/日本文化学科教授/現代社会論・社会哲学)
石澤 靖治 (研究員/国際コミュニケーション学科教授/メディア関係論)
金城 亜紀 (研究員/国際コミュニケーション学科教授/経営学、国際経営)
櫻井 大三 (研究員/国際コミュニケーション学科教授/国際法)
佐藤 琢三 (研究員/日本文化学科教授/日本語学)
櫻井 宏明(研究員/国際経済、公共経済、アジア経済)
武井 彩佳 (研究員/国際コミュニケーション学科教授/ドイツ現代史、ユダヤ史、マイノリティ研究)
羅 京洙  (研究員/国際コミュニケーション学科准教授/朝鮮半島を中心とする東アジア地域研究)
M.ウーゴ  (研究員/国際コミュニケーション学科准教授/国際文化協力、文化遺産・自然遺産)